ガス式のヒーターの修理。


分娩舎内の哺乳子豚の保温箱や離乳子豚の部屋の保温に使われている。



電気式のコルツヒーターもあるが、ガス式のパンヒーターの方が断然温かい。




パンヒーター修理2








最近、ガスヒーターによる火災がまれに発生し、1棟を全焼するなど、その被害は相当な額に及び、電気式のヒーターを使用するところが増えてきている。







しかし、うちの農場ではガス式のパンヒーターは使っていない。



では、なぜ、ガスヒーターの修理をしているのか。






先日、飼料販売のお得意先の社長とした会話で、






「おい、なおき~! こんパンヒーターを修理に出してくるっとよかどん、頼んくるっけ~?」





「いいですよ。」




気軽に返事してメーカーに問い合わせたところ、





「大概、自分で修理できるレベルのことが多いから、やってみた方がいいですよ。運賃も掛かるし、勿体ないですから。教えますからやられたらどうですか?」




ちなみに、修理は手間賃なので、ある程度の金額が掛かるのだとか。







そう言われたことを、そのまま伝えて、




「自分でやってみていいですか?」  と言ったら、




「じゃあ、直った分だけ修理代をお前に払うから。」





そんな事で、ヒーターの修理屋さんを始めました。







最初は、農場スタッフに作業の合間に修理して、とお願いしようかなと思っていた。




ところが、依頼された農場の社長やスタッフの話を聞いていると、




集中してやればできるかもしれないことは分かっていても、なかなか、そこに時間を作れない。




現場では、現場なりの1日の段取りがるので、合間に、なんていう作業でははかどらない、など言うので、





それは、規模は小さくても、自分の農場でも言い分は同じだろうと思った。










折角の機会だし、言いかえれば、新しい仕事のチャンス!!!





「お宅のこぶた用ヒーター、転がってても勿体ないから、修理いたします!」




新しい営業の切り口になるのではないかと、ひそかに企んでしまった。








早速、今日から取り掛かった。



工具は対して特殊なモノは使わないで良さそうだから、意外に楽勝か?   なんて、





甘い期待をしていたら、




やっぱり、そんなに甘い仕事は転がっておりません。






パンヒーター修理1









何回も水洗いされ、生石灰もびっちり付着し、




ネジが完全に固着。




強引に回すと、ネジの山をダメにしてしまう。





当然、やってしまいました。





説明はやさしかったが、それ以前の問題。





電動ドライバーで再チャレンジ。




やっぱりやってしまう。




インパクトを付けて、何とか1個ずつのネジが回った。





現場ではやりたがらないはずです。





要領をつかむまで結構時間がかかります。










オーバーホールして、直ると決まったわけでもない。




持って行って、ダメだったなんてなると2度手間だし、




お前に頼んでもしょうーがない、なんて言われてもしゃくなので、






お試しが出来るように、プロパンガスも手配。




ダメなやつは廃棄にしてもいいよ。と言われているが、








こうなったら、全部使えるようにしてやる。




で、ちゃんと修理代いただいて、稼ぎます。












どこの業界も似たようなことかもしれないが、2月は売り上げが伸び悩む。





修理は、仕入れも発生しないし、まさしく、仕事をした労務費を対価としていただける。





腕に技術を持った職業の人は素晴らしい。











豚肉を作る職人さんは、エサ代が掛かって大変です。






折角の機会です。




ヒーターのメカニズムを習得して、






1段階、養豚の階段を上がったことにしてしまうつもりです。






今日は、なぜか、自分より、嫁がたくさんドライバーとスパナを握っている。







こういう仕事は、嫁の方が上手い。









不器用な私は、いつもながら、監督と補助員に回っている。






6次産業化に向けた調理、商品開発も、








嫁さんがやり、私はいかにも偉そうなことばかりを言う。









農場でもそう。







下手に、現場の仕事のリズムに介入すると、それがあてになってしまい、






それなら、任そうとする。






出来もせんくせに、たまに行って、下手に手を出すと、余計なことをしてしまったことと同じ。






結果、偉そうなことばかりを言って、農場内のゴミ拾いをしたり、大概面を良くしている役回りとなっている。








補助員だな。







専属スタッフが、集中して仕事を出来る環境にする。




仕事の幅を持たせ、新しい材料を作る。











仕事のチャンスは、まだまだ、眠っているようです。