自分はここに残ることにした。
悔しいが、考えることはこれからのことだ。
しかし、スゴイ景色だ。
鹿児島では、なんつぁならん、と言ったところか。
その向こうに、頂上を目指す二人がいる。
そこに居合わせた年配の女性と歓談しながら、二人の姿を楽しんだ。
頂上は、一度登ったが、その時は大雨の前で全体に霧がかかり何も見えなかった。
今回は絶景を拝めたらしい。
「ところで、あなた、脚、大丈夫なの?」
「ええ、多分、大丈夫です。」
「それで大丈夫なんて、そんなこと無いでしょ。ちょっと見せなさい。」
この状況で、拒むこともできず、渋々ズボンをまくりあげた。
自分でも見ない方がいいと思っていたが、やっぱり見なきゃ良かった。
「あなた!この足で登ってきたの?」
この高揚した言葉に、周辺の登山組がざわつき、寄ってきた。
「待ってなさい、呼んでくるから。」
山小屋のスタッフを呼びに行っている間に、みんなで手持ちの救急道具を取り出す。
「大丈夫ですか?」
「まあ、なんとか。」
と、やり合っているうちに、山小屋の人が駆けつけてきた。
「裏から来たの?あっちはまだ整備が遅れてしまっていてねえ。」
「どれどれ」
「あ~、こんなん、たいしたことない。」
一言だった。
そりゃそうだろう、
おそらく、この人たちは、数多くの遭難者や、もしかしたら、死者とも立ち会っているかもしれないのだから。
「ちょっとしみるよ。」
手に取っていたのは、ポンプ式になった消毒用アルコール。
じわじわ、なんて想像していた自分が馬鹿だった。
手に取り構えるや否や、勢いよく傷口全体に何度も何度も吹き付ける。
大人ですから。
拳を握るしかなかった。顔は自分で見るには至らないほど、真っ赤っかである。
それをみんなが、笑顔で見守った。
ホントは笑いの状況だが、じっとそれを我慢している雰囲気が、自分には十分伝わっている。
手厚く、介抱してもらったいただいた方々には感謝この上ない。
二人が降りてきた。
とりあえず、ここで昼食をとって、下山しよう。
不安な下りが始まる。
さあ、踏ん張りどころだな。
悔しいが、考えることはこれからのことだ。
しかし、スゴイ景色だ。
鹿児島では、なんつぁならん、と言ったところか。
その向こうに、頂上を目指す二人がいる。
そこに居合わせた年配の女性と歓談しながら、二人の姿を楽しんだ。
頂上は、一度登ったが、その時は大雨の前で全体に霧がかかり何も見えなかった。
今回は絶景を拝めたらしい。
「ところで、あなた、脚、大丈夫なの?」
「ええ、多分、大丈夫です。」
「それで大丈夫なんて、そんなこと無いでしょ。ちょっと見せなさい。」
この状況で、拒むこともできず、渋々ズボンをまくりあげた。
自分でも見ない方がいいと思っていたが、やっぱり見なきゃ良かった。
「あなた!この足で登ってきたの?」
この高揚した言葉に、周辺の登山組がざわつき、寄ってきた。
「待ってなさい、呼んでくるから。」
山小屋のスタッフを呼びに行っている間に、みんなで手持ちの救急道具を取り出す。
「大丈夫ですか?」
「まあ、なんとか。」
と、やり合っているうちに、山小屋の人が駆けつけてきた。
「裏から来たの?あっちはまだ整備が遅れてしまっていてねえ。」
「どれどれ」
「あ~、こんなん、たいしたことない。」
一言だった。
そりゃそうだろう、
おそらく、この人たちは、数多くの遭難者や、もしかしたら、死者とも立ち会っているかもしれないのだから。
「ちょっとしみるよ。」
手に取っていたのは、ポンプ式になった消毒用アルコール。
じわじわ、なんて想像していた自分が馬鹿だった。
手に取り構えるや否や、勢いよく傷口全体に何度も何度も吹き付ける。
大人ですから。
拳を握るしかなかった。顔は自分で見るには至らないほど、真っ赤っかである。
それをみんなが、笑顔で見守った。
ホントは笑いの状況だが、じっとそれを我慢している雰囲気が、自分には十分伝わっている。
手厚く、介抱してもらったいただいた方々には感謝この上ない。
二人が降りてきた。
とりあえず、ここで昼食をとって、下山しよう。
不安な下りが始まる。
さあ、踏ん張りどころだな。
夏山といっても雪の残る山。
九死に一生を得た貴重(大変)な経験をされたのですね。
日頃の体力あってこそかもしれませんね。
ご無事でなによりでした。
登った者しか判らない達成感があるのでしょうが、
それだけ大変な思いをしても登りたい何かがあるんでしょうね。
また山登りの魅力を今度お話してください^^