12月31日分娩予定の216が流産をした。

表情はどことなく、大人しく、疲れているようだ。

8頭ほどの、ほとんど赤ちゃん子豚の形をなしている、まさにその赤子が、無残にも、転がっていた。

残念極まりない。

自分もスタッフも非常に残念だが、それ以上にかわいそうだった。

むなしい表情にも見て取れる。


ここ最近では実は初めてではない。

まさか何か病気が悪さをしてる?

恐る恐る、獣医さんに電話した。


まず、最初に言われたのは「秋季流産」。

温度変化の大きい時期に、または日照時間が変わってくるときに、

ホルモンバランスが崩れて、流産を引き起こすパターンがあるらしい。

しかも初産豚に多いとか。

これではどうしようもない。しかし、どこもそうあるわけではないので、ここは悔やまれる。


次の可能性は、日本脳炎、パルボウイルス。

春先に母豚にワクチンを生、不活化と2回接種するのだが、これが効いていない(打ち損じも含めて)場合も考えられる。

夏の蚊が媒体となり、流産など母豚の事故を引き起こすものだ。

その頃の種付けが上手くいっていない、またはうまくいったとしてもどこかで引きずって、障害をもたらしてしまう。

今では生、生、不活化と3回接種のところも増えているのだそうだ。

これかもしれない。


あとはPRRS症候群。

この場合は、他の母豚も食欲減退等、見当たる所見が広がっていないかどうかだが、

これはうちでは該当しない。基本的に体調不良な母豚は目立っていない。


もう、仕方のないことなんだが、

なんか、それで納得、というところへはなかなかすんなり持っていけない。


経営的には、勿体ないというのが正直な気持ちだ。

しかしながら、やるせなさを感じる。


あまりこういう事故は引き起こしたくない。

来年は徹底してワクチン対処をしておこうと思う。