サイボクに勤めている現職のスタッフや、もとの同僚たちにもたくさん会えた。

自分の場合、種豚部だけではなく製造部にも配属していたので、やや全般的に知り合いが多い。

知らない顔も当然増えたが、懐かしい顔と対面できたことがなにより嬉しかった。

折角だから、と思っていたが、成り行き上、夕方からの飲み会。

こういう情報交換が、何にも勝る貴重な勉強会である。

憶えていない方が多いので、そこはなんとも。


やはり、全国にまたがる養豚仲間は凄い奴らが多い。

いるだけで、見栄を一生懸命に張っているこっちが恥ずかしい。

とにかく、成績が優秀。

黒豚とに違いはあれど、離乳は必ず11頭以上。

中にはこれが12にも。

そして飼料は自分たちで調合する方が多い。

何のため?

はっきり、コスト削減です。

手間はかかるでしょ?

手間?

そんなこと、言っても、金掛かるでしょ?

大型規模と年配の先輩方の農場では少し合理的であるが、

この若い衆の基本的な考え方は、「やることやれば豚は儲かる!」である。

出た利益を、どう使おうかと思って、慌ててトラック買ったり、

来年の設備投資の話をしている。

100万円じゃ、ないのよ。

母豚規模でもなさそうである。


とにかく、働く奴らばっかりだ。

しかも、データはしっかりとる。

考えて、計算だてて、実行する。

全然休んでないかというと、いきなり家族旅行行ってたりする。


養豚は儲からない?

う~ん、確かにね~。


・ ・ ・ ・ お~い。


故笹崎龍雄会長の言葉に「ニンベン」に「考える」と書いて「はたらく」と読む造語がある。

先に動くんじゃない、考えるんだ、というものだ。

農業はそういう時代。

「お金」と「女性」はあとからついてくる。

口癖だった。


実践している彼ら。

鹿児島だからと、外部要因のせいにしまくっている我ら。


素人ばっかりでスタートしているところもあるので、言い分けすら出来ない。

プロがいるから、知っている人がいるからはどうやら最初だけのようだ。

オーナーが現場に入っているから、ということでもないようだ。

任せて、スゴイ農場が現実にある。


努力が足りないことを、またまた思い知らされた。

飲んで、彼らが分からないような会話をいっぱいして、散々見栄を張って帰った自分が侘しかった。