鹿児島大学との共同研究。

今年は事故に見舞われ十分な成果は確認できなかった。

しかしながら最後の出荷1頭はなんとか後半持ち直し意外にも大きく育ってくれた。

学生がこの子(豚ちゃん)のお肉を見届けたいと申し出が。

よっぽど、この1年でいろんな思いをしてきたのだろう。

精肉店の社長に相談したところ、快く現場の方が対応してくれました。

忙しい中ありがとうございます。

現場の方々の評価は、モモ張りがない、とのこと。

別の枝肉も出してもらい比較ができた。

成長期に後れを取ると、こんなに差が出るものだと実感。

大きくなりたいと体が要求していて、そうなれない場合、肥育後半はどんなに食べても、脂にまわってしまう。

ちょうど、先日、成長期のアミノ酸バランスで肥育に肉量がつかないことなど再勉強させてもらったばっかりだったので、ああ、やっぱり、という感じでした。

これでは歩留まりも悪い。やはり、健康的に育たない豚は、コストもかかるうえに肉を取り扱う方にとっても商品としては使いづらい。

肥育日数は、健康的に育てることと、肉質を良くすることと別で考えなければ、単に長ければいいという誤解を生んでしまう。

ただ、この肉で非常に気になっているのが、脂質。

後半は飼料用米を約8割給与している。

ほとんど米で育っている。

背脂を触ったが、固い。

おそらく、食べる触感としては、融点の低い上質のお肉が評価されるとすれば、口どけは良くないのかもしれない。

しかし、その味はどうなのだろう。

来年、発育が良好で、かつ飼料米給与期間があまり長くなければ、あるいは8割給与のバランスを変えれば、飼料米の有効利用性は高い。

輸入穀物価格は、下がっていくことはないだろう。

国産飼料で、地域資源で、上手に、また上質の豚肉を生産していかなくては生き残れない。

カギは、米と芋になると思う。

味の評価が楽しみです。

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