グループ農場を目指す試験豚の結果は残念なものとなった。
準決勝どころか、1回戦負けを喰らった気分た。
あそこまで皆さんにおぜん立てしてもらったのに、申し訳ない気持ちでいっぱいだ。
味の評価以前に、見た目で印象がついてしまった。
なぜ、肉色が3農場とも極端に淡い色になってしまったのか。
PSE肉(フケ肉)と言って、色が薄くパサつくような食感になる状態を指す。
しかし、揃ってこうなったことには必ず訳がある。
確信がなかったので試食会の席で発言できなかったが、考えていたことを裏付けるものを見出したかった。
昨日は色々調べてみた。
基本的な考え方として、エサによる影響は直接的に考えにくい。
今日、改めて各農場の試験豚の仕上げ飼料を確認したが、そうなる要因はない。
2月の試験では、今回ほどまではなかったが、3農場とも若干色が淡い。
今の時期は発育がいいので、一般的に肉の締りは緩くなりやすい傾向にある。
しかし、色とは相関性がない。
一般的にPSE肉はストレスのかかった状態で屠畜処理がされると、こうなるケースが多い。
角度を変えてみた。ストレスがかかっていたのか。
あり得るとしたら、当日出荷・搬入だ。だが、当日出荷は別に現在でもよくやることである。
確かに、前日出荷・搬入が多くを占めるようにはなっているが、特段、肉質が悪くなるから当日ではだめだということは聞かされていない。
じゃあ、ストレスはどこでかかるのか考えてみた。
「1頭出荷」。
実際、何を調べてもここについてはわからなかった。しかしながら、「1頭」はストレスがかかるのは豚を飼ったことがある人は理解できる。
ごくたまに、調子の悪い豚やケンカがエスカレートして体調不良になる前にその豚を隔離することがある。こういう時は、ストレスは1次的に緩和されている。いじめられないのだから。
それとは違う理由で1頭だけ残される場合がある。大きい肉豚が出荷されて自分だけ残る、混ぜるとやられてしまうから、とりあえず、そのまま1頭だけにしておいて、編成できるタイミングを取るとき。この場合、残された1頭は寂しそうな鳴き声を何らかしか放っている。つまり、寂しいのだ。
「豚は寂しがり屋」、ウサギではないが、「寂しいと死んでしまう」という観点で今回の試験豚を追ってみた。
当日出荷の流れなら、
朝、トラックに積み込まれるために小屋を出される。トラックに積み込まれる。当然、いきなりトラックに積み込まれたらストレスがかかる。ここからだ。積まれたけど、自分だけだ。誰もいない。この場合、不安な気持ちが倍増する。仲間がいればそのうち落ち着いたかもしれないが、屠畜場についてもその不安は払しょくされない。ストレスで体温が上昇する。落ち着きは取り戻せないまま、つまり体温が異常に上昇したまま、屠畜されることになる。結果として、赤身肉は中途半端に熱がかかったような状態、つまり淡い色のフケ肉となったのではないか。
前日出荷なら、一番短くても屠畜場についてから12時間は時間がある。さすがに上がった体温はいったん落ち着くだろう。屠畜時に異常なストレスがかかってしまった豚は、PSE肉になるのかもしれない。
現在、種子島から出荷している肉豚を追いかけてみた。種子島から鹿児島新港について、一度加世田にドライブすることになるが、夜中はまた港に戻り、自分が6時半に迎えに行く。その時1頭なら、今回の試験豚と同じパターンになったかもしれないが、必ず、2頭あるいは3頭だ。つまり、独りぼっちじゃない。朝方屠畜場に行くことにはなるが、十分落ち着いた状態だ。フケ肉となったことはない。1度だけ背脂肪に血合いがはしったことがあるが、この時はトラックにたくさん積まれてある状態で印のついた肉豚を乗せ換えるのにショックがかかったのではないだろうか。1日置けば、なくなっていたかもわからない。
原料の担当課長にも聞いてみた。確かにそれはあるかもしれない、と。
試験豚は複数頭でやる場合が多い。傾向をはっきりさせるためだ。ただ、とってもありがたいことに、この試験豚もお世話になっている会社に買ってもらっている。自費ではとてもここまでできない。自分も協力してもらった農家に支払いをしなくてはならない。贅沢な頼み方はできない。
ただ、ここまで仮説が立てられた以上、先日の試食検討会でついてしまったフケ肉の悪いイメージを一刻も早く払拭させなければならない。味については改善するべくみんなで進めているので、必ずOKをもらえる時が来る。
もう一度、頼んでみよう。
必ず成功させます。

準決勝どころか、1回戦負けを喰らった気分た。
あそこまで皆さんにおぜん立てしてもらったのに、申し訳ない気持ちでいっぱいだ。
味の評価以前に、見た目で印象がついてしまった。
なぜ、肉色が3農場とも極端に淡い色になってしまったのか。
PSE肉(フケ肉)と言って、色が薄くパサつくような食感になる状態を指す。
しかし、揃ってこうなったことには必ず訳がある。
確信がなかったので試食会の席で発言できなかったが、考えていたことを裏付けるものを見出したかった。
昨日は色々調べてみた。
基本的な考え方として、エサによる影響は直接的に考えにくい。
今日、改めて各農場の試験豚の仕上げ飼料を確認したが、そうなる要因はない。
2月の試験では、今回ほどまではなかったが、3農場とも若干色が淡い。
今の時期は発育がいいので、一般的に肉の締りは緩くなりやすい傾向にある。
しかし、色とは相関性がない。
一般的にPSE肉はストレスのかかった状態で屠畜処理がされると、こうなるケースが多い。
角度を変えてみた。ストレスがかかっていたのか。
あり得るとしたら、当日出荷・搬入だ。だが、当日出荷は別に現在でもよくやることである。
確かに、前日出荷・搬入が多くを占めるようにはなっているが、特段、肉質が悪くなるから当日ではだめだということは聞かされていない。
じゃあ、ストレスはどこでかかるのか考えてみた。
「1頭出荷」。
実際、何を調べてもここについてはわからなかった。しかしながら、「1頭」はストレスがかかるのは豚を飼ったことがある人は理解できる。
ごくたまに、調子の悪い豚やケンカがエスカレートして体調不良になる前にその豚を隔離することがある。こういう時は、ストレスは1次的に緩和されている。いじめられないのだから。
それとは違う理由で1頭だけ残される場合がある。大きい肉豚が出荷されて自分だけ残る、混ぜるとやられてしまうから、とりあえず、そのまま1頭だけにしておいて、編成できるタイミングを取るとき。この場合、残された1頭は寂しそうな鳴き声を何らかしか放っている。つまり、寂しいのだ。
「豚は寂しがり屋」、ウサギではないが、「寂しいと死んでしまう」という観点で今回の試験豚を追ってみた。
当日出荷の流れなら、
朝、トラックに積み込まれるために小屋を出される。トラックに積み込まれる。当然、いきなりトラックに積み込まれたらストレスがかかる。ここからだ。積まれたけど、自分だけだ。誰もいない。この場合、不安な気持ちが倍増する。仲間がいればそのうち落ち着いたかもしれないが、屠畜場についてもその不安は払しょくされない。ストレスで体温が上昇する。落ち着きは取り戻せないまま、つまり体温が異常に上昇したまま、屠畜されることになる。結果として、赤身肉は中途半端に熱がかかったような状態、つまり淡い色のフケ肉となったのではないか。
前日出荷なら、一番短くても屠畜場についてから12時間は時間がある。さすがに上がった体温はいったん落ち着くだろう。屠畜時に異常なストレスがかかってしまった豚は、PSE肉になるのかもしれない。
現在、種子島から出荷している肉豚を追いかけてみた。種子島から鹿児島新港について、一度加世田にドライブすることになるが、夜中はまた港に戻り、自分が6時半に迎えに行く。その時1頭なら、今回の試験豚と同じパターンになったかもしれないが、必ず、2頭あるいは3頭だ。つまり、独りぼっちじゃない。朝方屠畜場に行くことにはなるが、十分落ち着いた状態だ。フケ肉となったことはない。1度だけ背脂肪に血合いがはしったことがあるが、この時はトラックにたくさん積まれてある状態で印のついた肉豚を乗せ換えるのにショックがかかったのではないだろうか。1日置けば、なくなっていたかもわからない。
原料の担当課長にも聞いてみた。確かにそれはあるかもしれない、と。
試験豚は複数頭でやる場合が多い。傾向をはっきりさせるためだ。ただ、とってもありがたいことに、この試験豚もお世話になっている会社に買ってもらっている。自費ではとてもここまでできない。自分も協力してもらった農家に支払いをしなくてはならない。贅沢な頼み方はできない。
ただ、ここまで仮説が立てられた以上、先日の試食検討会でついてしまったフケ肉の悪いイメージを一刻も早く払拭させなければならない。味については改善するべくみんなで進めているので、必ずOKをもらえる時が来る。
もう一度、頼んでみよう。
必ず成功させます。
